戻る

「実態を知らず、説明できず」==ご都合主義の行革提案に参加者から怒り爆発!

はじめに
 平成17年度実施予定行革課題の提案交渉は石井新知事の指示の下一二月三日(金)一七時三〇分より、各職種協代表等62名参加し、「19」の特殊勤務手当(裏面参照)改悪と農林漁業改良普及手当廃止を含む13項目に及ぶ行革提案であったため、4時間近くに及びました。
 内容も、「特殊勤務手当」は、@ある手当は「全国との横並び」、別の手当は「本県の判断」とダブルスタンダード以上のご都合主義である、A現場の実態を知らずに一律の額引下げや廃止であり、必要性や重要性の追及に対してまともな説明が返せない等問題です。
 また、行革項目もB昨年までは部を通してある程度説明のできる提案であったものが、今回は「定数機構まで人員体制は言えない」という全く内容説明のなかった、C県民サービスの低下について本当に検証したのか疑問をいだかせることでした。
 「内容がわからなければ、提案したことにならない」と交渉が紛糾したため、後日「特殊勤務手当」改悪関係の職種協に対して、今後、人事課が提案説明を行うこと、また、他の「行革課題」は、各部との「交渉」で具体的な体制がイメージできる提案を行わせることとしました。なお、主な交渉状況は以下のとおりです。

概要

【県税一元化はメリットがあるのか?】
提案:賦課徴収事務の一元化により賦課徴収体制を強化するため、県税事務所を統合
また、自動車税センターは「自動車税事務所」として検討している。
組合:一元化のメリットが不明。検討できる具体的な体制を示すべき。
 
【中病調理検討委員会議論を尊重すべき】
提案:助手・調理の退職に伴う体制を見直す。
組合:「調理業務のあるべき姿を現場の職員の方と率直に話し合う」検討委員会の議論を尊重すべき。

【企業診断業務の外部委託(経営支援課)】
提案:高度化事業に係る企業診断と審査業務等を民間委託する。
組合:検討可能な人員体制を示せ。

【計量検定業務の体制見直し】
提案:富山市合併により検定業務が縮小、計量検定所の組織と人員体制を見直す。
組合:北陸では富山はリードする立場、小売店調査等で県民の信頼を得ている。現状に問題がないから人を減らすという考えはやめろ。

【農業改良普及体制の見直し】・【林業普及指導体制の見直し】
当局:定数機構まで中身は言えない。
組合:人員も含めた体制が見えないと、全く議論にならない。17年の体制が見えない中では、計画も作れない。農家・現場に迷惑をかけることになる。

【港事務所はまた同じ失敗を繰返すのか】
提案:庶務・用地業務等の効率化、集約化を行う。
組合:2年前2事務所の庶務引き上げは、結局人員減で仕事はそのまま、失敗ではないか。ソーラス条約に基づく仕事で職場は悲鳴、どうするつもりなのか。
当局:2年前も計画通りいっていない。「ソーラス」も完成形となっていない・・

【引船の安全は人数減らしても確保?】
提案:6名運航体制を見直す。
組合:現在の6名体制の削減は海上での命にも関わる仕事に支障がある。適正な人員が安全運航のための必要だ。

【図書館利用者切り捨ての安直な提案】
提案:元旦を除く全ての祝日開館、業務増には派遣職員で対応。
組合:実は平日の方が利用者が多い実態を知っているのか?「開館していればよい」という問題ではない。満足のいく県民サービスが出来るのかが問題。派遣職員ではサービスにも問題が出る。
当局:教育委員会は派遣職員で良いといっている。

【市町村合併に伴う厚生センターの見直し】・【市町村合併に伴う土木センター建築課の見直し】
組合:人員も含めた体制が見えないと、全く議論にならない。厚生センター八尾支所が担当のイタイイタイ病対応はどうするのか。
当局:新富山市でする仕事ではないが・・・

委員長:ほとんどの行革課題が本日の提案では、具体的なものが全く見えないし、これまで部からも全く話がない。これでは、何を議論すればよいのか、全くわからない。我々は真剣に県民や仕事の事を心配しているのだから、具体的な話し合いができなければ、「提案」とは言えない。来週以降に部と職種協の交渉で具体的な提案をするべきだ。  
 また、「特勤」については、各職種協に人事課から説明すべき。また、行革は合意が前提である。
課長:こちらが提案する立場であり、皆さんに理解を得るように努めていく。我々と各職種協と具体的に話し合うなど相談したい。


まとめ

部との協議も行わず一方的な人事当局
 県職労は、一二月三日一七時三〇分より人事交渉を行いました。内容は特勤一九項目・及ぶ特勤手当の改悪(詳細は後日ニュース)のほか農林漁業改良普及手当の廃止、一三項目(裏面参照)の行革提案というものです。
 提案交渉には、執行部と各職種協の代表者が交渉に臨み職場の実態を訴え提案内容・説明責任を追及しました。
 特勤手当は一方的に部との協議もないまま提案するという人事当局の乱暴な提案には、「ルールを無視したものであり、提案に対する個別説明もない。このような内容では検討も出来ない。」と切り捨てました。

ご都合主義の人事課長
 組合からの追及に対し人事課長は、「○○は他県との比較、○○は民間との比較、○○本県の判断」と判断の基準が一つではなく二つも三つもあることを人事課長は明らかにしました。県の主体的な考えが一切説明されずあまりにも「当局に都合のよい」の提案に対し、交渉に参加した仲間からは怒りが集中しました。

明らかになった人事当局の無責任な姿勢
特勤以外の行革提案について、「厚生センター八尾支所ではイタイイタイ病の業務をやっているが、市に移管できるものではない。どうするつもりか。」「図書館の利用者は土日より平日の方が利用者が多いのを知っているのか。」等々の県民サービスに直結する問題についても、人事当局は答えることが出来ず、交渉の中で無責任な姿勢が明らかになりました。

組合発言を逆手にとり開き直る人事課長
 交渉の中で、提案に対する説明を追及した事に対し「具体説明を求めるのであれば、時期的なものについても検討が必要かと思う。」と、人事課長は開き直る始末です。
 四時間に及んだ交渉は、最後に責任ある対応を求め「合意がない場合、一方的な実施はしない」ことを約束し終えました。

                           戻る