米英がイラク攻撃開始
 人命も国際法も無視した戦争は直ちにやめよ

                                        2003年3月20日

 本日午前、米英はイラクに対する攻撃を開始した。すでにバグダッドに対する爆撃機による空爆が行なわれている。「48時間以内のフセイン親子の亡命」という最後通告の時間切れ直後の開戦である。私たちは怒りを込めて抗議し、平和解決を求める全世界の人びとともに攻撃の即時中止を要求する。

 この攻撃は、国連安保理の決議にも基づかず、懸案となってきた大量破壊兵器の廃棄のための国連の査察努力を阻み、国際法の原則である自衛権の条件も逸脱した違法、不当な戦争行為である。また何よりもイラク市民の甚大な犠牲をもたらす人命無視の野蛮な行為である。米英は、「大量破壊兵器の廃棄」を口実としているが、実際はイラクの政治体制を武力で打倒し、イラクを軍事占領し、その石油資源を強奪することが目的であることを明らかにしてきた。ブッシュ大統領が言う「自由、解放、民主主義の実現」とは、中東地域を武力で支配し、米国に従順な政体をつくりだすという侵略と覇権にほかならない。

 このような暴挙が許されるなら、国連の信頼と権威も、平和の確保と勝手な戦争の禁止を原則とする国際法秩序も崩壊し、世界は再び「戦争と弱肉強食の時代」に戻ってしまう。戦争による破壊は人命だけでなく、自然環境にも及び、それらはとりかえしがつかない。また、この混沌の中からイスラム世界を中心に政治的、社会的な動揺が広がり、数多くの武力紛争やテロ行為も生み出されかねない。

 米英のイラク攻撃がこのようなものであることを知りながら、小泉首相はいち早く「攻撃支持」を表明した。戦争の惨禍をくりかえさず、国際紛争の解決に武力を行使しないという憲法を持つ日本の首相が違法・不当な戦争を支持していることは、断じて許されない。米国の覇権主義と軍事優先主義に加担することによって、日本も世界での発言力を確保しようとすることは、生命と平和の破壊の共犯者となることである。私たちは小泉首相の犯罪行為を許さず、その退陣を要求する。

 私たちは全国、全世界の市民とともに、戦争の即時中止と平和解決、犠牲となったイラク市民の救援のために全力で行動を起こす。


     ブッシュとそれを支持した小泉に問う。イラク戦争はいつ終結させるの?????

終わりが見えないイラク戦争 国連決議のないまま一方的に始めた戦争 

日本も同罪

 憲法違反と解釈改憲を進めながら、日米同盟優先アメリカ追随の日本。

 米国は一体どんな国ですかね。他国の罪もない人民を虐殺するのは何故でしょうか。戦争の大儀名分(錦の御旗)、大量破壊兵器はどうなったのでしょうか。

 イラクの復興は、破壊者が賠償すべきことです。つまりアメリカやイギリスは復興に責任を持つべきです。日本が破壊者に手を貸していたのなら復興に協力すべきです。人道的支援とか言いながら、他方で罪もない国民を虫けらのように殺しているのは何でしょうか。戦争自体が人道的でないのです。

 そこを理解しながら戦争に協力するのはかなり悪質ですね。
 
 6月8日の新聞報道では、アメリカ高官の話として「最初から大量破壊兵器を保持しているとの情報はない」とのこと。8月15日の新聞ではイラクの民間人役6700人余りが殺されたと言う。
 アメリカとイギリスそしてこれらを支持してきた日本の責任はどうなるのでしょうか。
         
 小泉内閣の責任はどうなるのでしょうか。国民や世論は証拠がないと言っていたにもかかわらず、「証拠はある」と一方的にアメリカ支持に回り、多くの犠牲者をだした責任です。どうとるつもりですか。失われた命は償うことはできないのですよ。

 イラク国内が依然として戦争状態にあるという。そこに自衛隊を武装させて派遣したがっている小泉内閣。国際貢献ならば、自衛隊でなく一般国民を派遣すればいいのです。なぜ自衛隊なんでしょう。
 戦闘状態や戦争状態のところに自衛隊を派遣することは憲法の不戦や非戦の誓いに反する行為であり、誰が見ても憲法違反である。これはごまかしがきかない。
 小泉政権のごまかしは「戦争終結」としたブッシュ大統領の言葉をよりどころとしている。戦争が終わったから国際貢献の出番だと。もしブッシュが戦争は継続していると言えば自衛隊の派遣はできなくなる。
         
 ところで日本は「イラク派遣」は国際貢献といっていますが、本当でしょうか。「国益にかなう」とも言っています。何が国益でしょうか。単なる侵略者の片棒を担ぐだけと思いますが。国益を具体的に列挙してもらいたいものですね。

 では国連から要請されているのでしょうか。単にアメリカとイギリスの尻拭いじゃないですか。アメリカは、湾岸戦争の時のような「野球場への入場券を買うのではなく」今回は目に見える貢献を日本に求めると言っています。一言で言えばアメリカイギリス以外からは要請もなく、もちろんイラクからの要請はありません。ブッシュはイラク戦争で一方的に「宣戦布告」し、一方的に「戦争終結」を宣言しています。このようなアメリカの先制攻撃に対して国連のアナン事務総長や世界各国が猛反対をしています。
 しかもイラク側は誰も「戦争終結」や「敗北宣言」を出していないのです。
 つまりイラク側は依然として戦争状態にあると思われます。傀儡政権すらもイラクを統治することはできません。

 小泉は国民に対する説明義務を果たさないどころか、国民を戦争に引きずりこもうとしています。

 また現地のNGOは武装した軍隊でなく、軍服を恐れているので人道支援を頼みたいとも言っています。現にNGOは非武装で各種支援の活動を行い、イラク人も受け入れているのです。NGOは自衛隊は邪魔になると言っているのです。ユニセフ大使のアグネス・チャンさんの話を聞けば良くわかりますよ。(私もユニセフに少量ですが寄付をしています)

 現在の国際貢献とはアメリカイギリスのための国際貢献となるのです。まして戦闘状態の地域ですから、隊員はかなりの人数が犠牲になるでしょう。そこまでしても軍隊を派遣したいとは、誰の立場を代表しているのでしょうか。国家=小泉内閣は国民を守る努力をしているのでしょうか。
 図上演習を楽しんでいるとしか思えません。

 イラク国民はアメリカイギリスの軍隊は侵略者として見ています。なぜならフセインだけでなく国民が誰一人侵略してくれとアメリカに要請していなかったからです。
 だから日本の自衛隊にも同じことが言えるのです。自衛隊は不審者から身を守るために武器を使用すると言っています。しかしイラク国民の立場からみると、武装した自衛隊そのものが不審者なのであり侵略者になります。だから攻撃されて当然なのです。小泉も自民党もここがわかっていないのです。

 逆に日本の自衛隊員は、すべてのイラク人には不審者に見えてしまうことでしょう。

 自衛隊は解放軍ではないのです。要請もされない他国にいきその国の主権を侵害してはならないのです。
        
 いつまで経っても大量破壊兵器がでてきませんね。多くのイラク人が無実の罪のとばっちりを受けて死にました。アメリカ兵イギリス兵も同じ人数だけ死んでも文句は言えないでしょう。

 7月12日に世界が恐れるスパイ組織、アメリカCIAの長官が「アフリカからイラクはウランを輸入していた」という情報は間違いだと発言しました。結局米軍が騙されて戦争し、イラク国民はこの一言で大量の国民が犠牲になったのです。ブッシュまで認めたのです。

 7月13日付け北日本新聞は「自衛隊のC130輸送機は米軍の支援の為にイラクで武器弾薬を輸送すると報道しています。これはイラクの復興支援ではなく、反米勢力一掃のための米軍に対する支援であることがはっきりしました。いよいよ戦闘に参加です。

 7月21日の報道では政府自ら、「米軍への支援重視から、イラクへの人道支援重視に切り替えたい」と言い始めました。今まで何を議論してきたのでしょうか。まずは自衛隊派遣ありきとの考え方はいかに甘いものであったかを認めたのです。税金をつかい国会でこの程度の議論をしていていいのでしょうか。

 戦争はアメリカの思惑とは別に、終結どころか反撃と掃討作戦が激化しています。泥沼化したベトナム戦争を思い出しますね。

 フセイン大統領の息子が二人とも米軍に殺されたと言う。そしてアメリカはこれで米軍への報復攻撃が減ると期待しているという。そのような発想は本末転倒と言わざるを得ない。常識的にはさらに報復攻撃が激化するのが当然である。これがイスラムの教えなのである。

 自衛隊がイラクで武器を使用する基準を決めたとの事。
 第一にテロを制止時に自衛隊の指示に従わない時。
 第二イラク人がデモを行い、バットを持って戦車を取り囲んだ時などは射撃しても良い。
 という内容です。この問題を考える時に大事なのは主権がイラク人にあり、自衛隊にはないということです。主権のあるイラク人に対して発砲できるというのは次のテロの対象になるだけのことである。わざわざ自衛隊が主権の及ばないイラクまででかけて発砲することは絶対に許すことはできません。
 憲法違反です。

 ベーカー駐日米国大使が平成17年5月1日にイラク支援を呼びかけた。
 米国がイラクを破壊した。そして日本は55億ドルの供与に合意した。その上さらに償いを日本にさせようとしている。破壊者が修復再建しなければならないのは当然である。それをやらないアメリカは理解できない国である。
     ベーカー大使発言記事 http://japan.usembassy.gov/j/p/tpj-j20030501d1.html


参考
   週間金曜日 ホームページ http://www.kinyobi.co.jp/Recent
   反戦・平和アクション ホームページ http://peaceact.jca.apc.org/

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