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イスラエル、シリアを空爆

 イスラエルは10月5日過激派の拠点があるとしてシリアを先制攻撃を行った。いかなる理由があるにしてもこのようなことを許してはならない。

 イスラエルはテロに対する戦争のためと称してイラクやアフガニスタンに先制攻撃を実施したアメリカの真似をして攻撃をしたものと思われる。アメリカがやっているからイスラエルも許されると考えているのである。
 アメリカも許されないがイスラエルも許されない。
 このような国はいずれ世界中のテロ組織から報復を受ける。これは目には目をと教えているハムラビ法典に書かれていることである。
 先制攻撃は戦争が戦争を起こす悪循環となり歯止めがなくなるのです。このようなことが拡大していけば第三次世界大戦に発展する可能性もでてきます。
 アメリカの先制攻撃を許し支援してきた日本政府にも責任がある。
 イスラエルに対しどのような制裁が必要でしょうか。

 イスラエルは3月22日、イスラム原理主義・ハマスの指導者アハマド・ヤシン師を暗殺した。彼は直接テロの指導はしていなかったという。精神的指導者だったという。そしてイスラエルは今後はアラファト議長の殺害も検討しているという。我々日本人からみると、イスラエルが戦争の継続に動揺していないのが不思議である。家族が殺されたり、子供も犠牲になっているのだが戦争を無くする感覚はなくなったらしい。戦争が当たり前の出来事なのである。パレスチナでは生まれた男子に「アハマド・ヤシン」の名前をつけているという。ヤシン本人を暗殺しても何も解決しないことをイスラエルは知る必要がある。

 日本は今回の事件で中立に近い立場を示したが、アメリカはやはり、国連非難決議に反対し、従来からのイスラエル寄りの姿勢を崩していない。パレスチナ問題の影にはやはりアメリカが動いているのである。
 世界中の紛争や戦争は、ほとんどアメリカが中心になっていることを忘れてはいけない。

 アメリカは日本海に世界最強のイージス艦を派遣するというから要注意である。日本と連携して対北朝鮮へのミサイル防衛網を構築するためである。朝鮮半島は戦争が現実の問題になりつつある。有事の際には日本も参加するから大変なことになるだろう。とうとうイラク・パレスチナ問題は他人事でなくなり、日本海での戦争というアメリカや日本が描いているシナリオどおりに動いている。

イスラエルとは
 ユダヤ民族の歴史は聖書の創世紀に始まる。紀元前10世紀古代王国が栄えるが、やがて王国は北と南に分列し、アッシリアと新バビロニアに滅ぼされる。
 その後ギリシャ、ローマの勢力下におかれた。ローマの圧政に反乱を起こすが、鎮圧されて古代ユダヤ史は幕を閉じる。以後2千年近くにわたりユダヤ民族は世界各地に離散。
 19世紀末欧州でシオニズム運動が起こり、20世紀初頭よりユダヤ人のパレスチナ移住が増大。
 1947年国連総会はパレスチナをアラブ国家とユダヤ国家に分割する決議を採択、イスラエルは右決議を受入れ1948年独立を宣言。1948年、56年、67年、73年とアラブ周辺諸国と4度にわたり戦争。

 その後、79年にエジプトと平和条約を締結。現行和平プロセスにおいて、94年10月ジョルダンと平和条約を締結。PLOとは、93年9月、相互承認を行い暫定自治原則宣言に(オスロ合意)に署名。
 その後、暫定合意に従い、イスラエルは西岸ガザの主要都市から撤退し、代わってパレスチナ暫定自治政府による自治が実施されている。

 男女18歳で男子は3年間、女子は21ヶ月の兵役がある。いわゆる徴兵制度がある。
国民550万人中ユダヤ人は450万人、アラブ人は100万人で、国土は21900平方キロメートル(パレスチナ自治区含む)の小さな国(四国とおなじくらい)であるが中東随一の軍事大国である。

 ユダヤ人は複雑な民族の歴史を持っていて、ローマ帝国時代、2000年前頃からの流浪の時代、繁栄の時代や迫害の時代などを経て1948年にイギリス統治から独立した。イギリス統治時代(60万人程度のユダヤ人)に現在のイスラエルの基礎になった自治組織が発展してきたとしている。

 そしてシオニズム運動は離散民の集合運動で、その後帰還する大量のユダヤ人があり、ますます複雑で新たな諸問題を抱えてしまったようである。
 日本人にとっては複雑怪奇な国ですが信教の自由は保障されています。またユダヤ人の過激派組織もあります。