戻る

職場の具体的な問題

一 はじめに
 土木センターでは、入札契約事務に加えて、道路・河川の公物管理等、それに関わる各種苦情処理で日々忙殺されている。農地林務事務所では、入札件数は土木センターの約1/4、また公物管理等とそれに関わる各種苦情処理の処理は皆無である。この差は何だろうと思う。業務量の不均等さの是正は必要であるが、『行革』はこの点にまったく手をつけない。

二 農地林務事務所
@ フリー車運転
 農地林務事務所には19台のフリー車が配備されている。日々の業務に加えて運転業務が加わることから事故の不安がある。結局は事故原因の多くは「本人の不注意」とされる危惧がある。特に若い層が運転している。(されられているという意識はあまり感じられない。)

A 『ネームプレート』の着用の徹底
 いまのところ、半数くらいの職員が付けている。

B 職名で、指導課指導班に事務と技術が混在するが、48歳以上で7級職の「副主幹」発令となるが、技術職でラインの「副主幹」がいるため、その違いをつけるためのライン「副主幹」以外は、「副主幹・係長」とされている。ところが事務職は、他の職場にあっては「副主幹」になると「係長」が取れている。他の職場から指導班に異動した人は、「副主幹」から「副主幹・係長」となり、『格下げされた気分』という。「係長」をとってほしいというのが、要望である。人事課は10月異動で「・係長」をとるといっていたが、できないで、「来年の4月異動で」と切り替えた。今回の賃下げ提案でどうなるか見通しがつかない。

C 上期発注率80%達成のノルマ
 一生懸命に汗をかいた結果が賃下げでは…。汗して働いた結果が当局から評価されているのか?

三 当局の処遇改悪提案
 昨秋に出された、当局の改悪提案の基本的考え方は、以下の3項目です。
1 8級・7級への年齢一律昇格の廃止
2 「適正な」昇給運用の実施
3 技能職給料表を国公行(2)表に移行

提案された内容を具体的に述べると以下のとおりです。
@ 56歳からの8級わたりを廃止する。
A ポスト8級制度(特定の課長ポストの経験年数で56歳以前に組合員のままで8級にわたる制度)の廃止
B 班係長制度の廃止(係長経歴○年で7級ワタリ基準を廃止)遅くても50歳からの7級ワタリを廃止 6級退職に

 ※『班係長制度』・・・富山県で長年続いた差別と選別の『中堅幹部昇任試験』制度をようやく1991年に廃止させた。その制度のために早い者は30歳台前半で係長に登用される一方、係長級である「主任」のまま6級で退職となる人も多くいた。
 そこで試験制度廃止後、係長登用と7級へのワタリの改善のために出先機関の「係」を「班」に改組するとともに係長から班長に改め、班内に「班係長」を配置した。そして、「係長経歴○年で7級ワタリ基準」とする基準を当局と確認し、7級にワタル年齢を早めるとともに、6級在級者の特号俸者を解消してきた。

C 特号俸給者は12月の昇給延伸(初年度は6月延伸)
D 54歳以降の定期昇給をストップ
E 職員の10%に特別昇給を  富山県では28年ぶりの勤評特昇を復活
F 6月・12月一時金〔勤勉手当〕に査定導入 現行70/100→0/100〜105/100
G 昇給短縮措置をほぼ全廃 行政職2級から3級へのワタリ時の3短のみを残して、それ以外の勤続20年表彰や勤続30年表彰・「主任(係長級)発令時」や「副主幹(課長補佐級)発令時」等3短を廃止)
H 病休延伸・育児休業延伸・組合休職の昇給延伸者の特別昇給復元措置の廃止
I 現業職に対する大幅賃下げ(国家公務員行2表見合いに切り下げる。)

 そして、7級・8級の既昇格者については現在の級号給は維持するが、7級・8級昇格が無かったものとして再計算した給与が現給に達するまでの間は、昇給を停止する。
 他の給料表(医療職2表、医療職3表、研究職)適用者にあってもこれに準じた取り扱いとする。 
 一方では、現業については、3年間の経過措置の中で、約20%もの賃金を切り下げる、というまさに前代未聞の大改悪提案です。

職務職階 改 悪 案 現  行 備  考
主事→主任 一律34歳主任発令 34歳自動主任発令の廃止当局の恣意的任用
主任→係長 必修選択研修結果
を踏まえて、恣意的に任用する。
班係長制度 研修及び当局の恣意的任用勤務評定に基づく登用
係長→補佐級 <副主幹昇任選考基準>
46歳 ポスト在職暦4年
47歳      3年
48歳      2年
49歳      1年50歳 0年
副主幹選考(係長経歴年数で7級ワタリ)基準を廃止

研修及び勤務評定に基づく当局の恣意的任用

ポスト8級・56歳8級任用廃止 

7級・8級の既昇格者については、
現在の給号給は維持するが、
7級・8級昇格が無かったものとして
再計算した給与が現給に達する
までの間、昇給を停止する。
補佐級→課長級


 ○納得できない提案理由
 富山県は、現在、県当局と議会自民党が推し進めてきた公共事業偏重の財政運営が原因で、他県以上に『県財政の悪化』という事態に陥っていますが、今回の提案は、他の多くのの県で言われているような『県財政の悪化』を理由とするのではなく、他から説明を求められた場合にきちんと説明ができるように『給与制度を適正化する』ということ、そのためには「説明しづらいものをこの際一挙に廃止したい」とし、一方的な労使合意の破棄と当局の説明責任の放棄です。
 今後さらに、『県財政の悪化』を理由とするさらなる賃下げ提案も危惧されます。

『適正化』の名のもとに、労使確認事項を一方的に破棄
 当局から提示されている賃金合理化案は、長年、労使交渉で獲得してきた成果であるワタリ・特別昇給等の措置を一挙に崩すものであり、到底認められません。
 それは、賃金切り下げによる一層の生活苦と職場に新たな差別と分断と競争をもたらすものです。上に行きたければ、『新研修制度である必修選択研修』を受講し、単位を取得し、勤務評定で良い評価を修めて、上のクラスの発令をされれば良いというものです。


秋季闘争の結果、
  @ 56歳8級任用の廃止
  A 係長経歴年数0年で7級ワタリとする基準を廃止
  B 現業給与の切り下げ
 を認めさせられるとともに、その他の改悪案は『継続協議』ということで妥結となった。
  富山県の財政状況を見たとき、さらなる改悪提案が出されることは必死である。

2 新研修制度をめぐって
職場での問題点(下記のとおり)Cとも関連している。
(1)今『行革』のなかで、2006年度の「新公務員制度改革」が言われ、企画部門以外の民営化・独立行政法人化や職務・職能給・能力査定給の新給与制度の導入が目指されている。2005年3月が期限の合併特例法の下で進む市町村合併、それと連動して県から事務が移譲されることに伴う府県合併や道州制の検討も始まっている。
 富山・石川・福井(・新潟)の県の合併も遡上に上っている。いまでさえ毎年のように職場の統廃合や退職不補充・早期勧奨退職・民間委託が進められていることなど、県の職場も今後大きく変化されられそうである。
 事務職の職場も先細りであり、この先働く場があるのかと大きな不安がある。場合によっては、縮小される県機能のために労働条件を切り下げられて「○○市に片道切符で派遣」ということも考えられる。

(2)昨年4月に新研修制度が、「管理運営事項」として導入された。
 今年度から短兵急に『新研修制度』として、主事・技師クラス向けから課長クラス向けまで5段階のクラス向け「必修選択研修制度」と職場点検票を利用しての『職場研修』制度が新たに導入された。このことについて、職場から出されている問題点や疑問点を丁寧に、解明を求めて、人事当局と交渉すること、そこで明らかになったことを職場に返していく必要がある。

 当局は「研修は管理運営事項」というが、2006年度(平成18年度)に予定される公務員制度大改革(悪)における能力査定給制度の導入と無縁ではなく、職場で明るく安心して働きつづけることをみた場合、現状の労働実態に加えて精神的にも負担となり、しかも「昇進とセット」では当然『賃金』に絡むことから、『新研修制度の導入は労働条件に関する問題』である。
  以下に、出されている問題点と疑問点などいくつか挙げると。

 「今までは強制的だったが、今後は自発的に」といわれるが、これまでの「研修制度」の欠陥はどのように考えられているのか? 研修単位の取得は、昇進・登用とセットではやはり強制の域を出ないのではないか?行き過ぎた研修重視が、仕事を軽視してでも研修受講の風潮が生じる危惧はないのか?『県民のために与えられた仕事をきちんとこなすこと』とは相容れない面があるのでは?

 研修科目が一気に増えている。忙しい職場であればあるほど、研修を受けることにも苦労することになる。今までの研修内容のどこが問題どう問題だったか?
 今回の研修制度の導入は、未来の県政を担う青年層にとっては重い負担になると思われる。特に今年26歳以下の若年層は必修選択研修で8科目、指名研修必修研修の「吏員3年目研修」、同繰り返し研修としての「28歳研修」、事務職はこれに加えて、自主選択研修の『事務吏員総合研修』の受講がある。
 「主任」発令まで研修が多く、特に女性の場合、育児休業の取得も考えられるが、「新研修制度によって人生設計を変えないといけないのはおかしい」という声もあがっている。今までどおり実質「34歳自動主任発令」がこの新研修制度の導入でどうなるのか?という不安が出されている。

 新研修制度を運用するのならば、「今までの『事務吏員総合研修』を廃止してもらいたい」という声が出るのも当然である
 「昇進するためには、必ず必修選択研修を受けなければならない」ならば、少しでも早く研修を終えて、昇進のための条件を用意しておかないといけないという風潮や研修後の報告や自己評価などを通して単位に認定となっていることから、だんだんと上司の顔色を見るようになるのではという危惧が出されている。

 「はじめのうちは、「自己研鑚」を表に出すだろうが、何を評価されるかわからないので、だんだんとイエスマンが増えてくることになるし、職場の雰囲気もおかしくなる」という危惧も出されている。

 加えて、今回新たに職場研修が位置付けられ、『職場研修点検票』の作成が求められているが、その評価の基準が不鮮明である。「勤務評定とは異なる」というが、結局のところ評価の基準は『好き嫌い』とならないのか?人はおのおのその持っているモノサシ・尺度が違うので、自分が自分を評価することも難しいし、自分が他の人を評価することも難しいのではないか?評価する立場にある「上司」もまた難しい選択を強いられることになる。

   06年度の『公務員制度大改革』と今回の研修制度の導入は、「関連は念頭に無い」と当局はいうが。そしてまた、今、市町村合併を見据えた「県のあり方研究会」が経営企画部長をキャップに庁内に設置され動き出した。富山・石川・福井に新潟を加えた県の合併をにらんでの『道州制』である。歴史も制度も違う県の合併となったときに、この『新研修制度』はまた大きく形も位置付けも変わるのではないだろうか?

(3)連年のマイナス勧告をめぐる攻防点
 昨年の人勧は史上初めてのマイナス勧告に加えて、4月までさかのぼり3月一時金で減額調整するという『不利益不遡及の原則』に違背しての暴挙である。年間約15万円余収入減である。今の組合はこれに対して反対しきれないでいる。昨年に引き続いて今年もまたまたマイナス勧告で4月遡及減額調整である。しかも来年の3月一時金は振り返られて廃止されたことから、12月給与条例化、12月一時金での4月遡及減額調整ともなりかねない。4月から毎月支給されてた賃金は「仮払い」ということである。本来労働者の立場に立つべきであろう社民党は、公務員尾賃下げに賛成している。(2002年12月議会で表明)

 一時金も99年の0.3月分カットに始まり、00年0.2月カット、01年0.05月カット、02年0.05月カットの合計0・6月のカット。しかも勤勉手当分ウエートが高められていること事から勤務評定査定が強められることになりそうである。
 消費税の10%への引き上げも企図され、ますますの・医療費本人負担の増額や、年金改悪・社会保障制度の改悪が目白押しで、生活の大変さを思ってしまう。
 9月には、退職金が改悪された。今年の退職者で、昨年の退職者に比して約170万円のダウンだ。今、仲間の目は、組合に向くよりも自己解決に流されているように思える。

 この間、県職労は、ことある毎に時間内食い込み集会(29分ストライキ)を打ってきたが、昨年から議会自民党勢力と人事当局からの圧力が強まり、「集会参加チェック」の脅しとともに、時間内食い込み集会を持ち得ず、開催する時間外集会も集会の対応を持ちきれていない。一人一人の要求への確信と反撃の展望を確認する小さな職場からの話し合いが求められている。集まりも悪くなり、要求も前進するどころか後退という状況下で、組合指導部の運動の集中点に対する確信が揺らいでいるようにみえる

                           戻る